性格診断が苦手な理由:違和感や忌避感の原因を考える

性格診断の結果を聞かれたとき
私は答えるのを躊躇ってしまう

最初は性格診断って面白いなと思っていたが
流行れば流行るほど忌避感が増している

なぜ私が診断に苦手意識を抱いているのか
その理由を考えてみようと思う

性格診断の結果は没個性

性格診断の結果を見ると
個性を顕在化しているように感じるが
表示されているのは分類された没個性

こう振舞うのが私らしいと錯覚して
いつの間にか自分を見失ってしまう

元の性格や裏の性格と言われるが
後天的に身に付けた能力も含めて
その人の個性や人間性であり性格である

今まで知らずに過ごしてきた
他人の新たな一面を見られる気がするから
診断という娯楽が流行るのだろう

性格診断が生む怠惰な交流

この人はこのタイプだからと
分類ありきで他人を理解しようとする

ひとりひとりの考え方や行動理由を
細かく把握するのが面倒臭いから
精度よりも手軽さをとってしまう

人間関係という時間をかけて
少しずつ育むものに効率を求めるのは
矛盾とまではいかないが違和感を抱く

自分という存在を認めて欲しい
今すぐにでも理解者が欲しいという願望が
怠惰で表面的な交流を煽っている気もする

診断結果という謎の肯定感

性格診断は分類された自分らしさという
ありもしない幻想を作ってしまう

ありのままという自分勝手でさえ
性格や個性として全肯定してくれる

診断結果を自己改善に用いる人もいれば
こういう性格なんだから仕方ないでしょと
努力放棄に用いる人もいる

どう感じるのかが性格起因だとしても
どう振る舞うのかは人間性の問題

後天的に身に付けた適応能力こそ
その人の魅力だと私は思う

私が性格診断に忌避感を抱くのは
結果で揺れ動いてしまう自分の芯の弱さと
誤解の含まれた評価への恐れかもしれない